黒猫の種類とは|全身真っ黒になる品種と黒猫の特徴を解説

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保護猫の里親募集やブリーダーの紹介ページで「黒猫」と書かれた個体を見ると、品種名が付いているものと、雑種としてだけ紹介されているものがあることに気づきます。じつは「全身が真っ黒だけの品種」はごく限られており、多くの黒猫は複数の猫種に黒という毛色として現れています。ここでは、黒い毛色が生まれるしくみから、真っ黒になりやすい品種、目の色の特徴、雑種と純血種の違いまでを順に整理します。

目次

全身黒一色になりやすい品種は限られ、代表はボンベイ

最初に結論を述べると、生まれつき全身が真っ黒だけと決められている品種はごく少なく、その代表がボンベイです。多くの猫種では黒は「選べる毛色の一つ」として現れるため、ブリティッシュショートヘアやメインクーンなどにも黒い個体は存在しますが、それらは黒以外の毛色も標準として認められています。一方ボンベイは品種の定義そのものが漆黒の被毛と金銅色の目で固定されており、黒一色だけを目指して作られた数少ない猫種です。つまり「黒猫の品種」を一つだけ挙げるならボンベイ、というのが実態に近い答えになります。

黒猫になる仕組み(毛色遺伝)

黒い毛色は、メラニン色素のうち黒い色をつくるユーメラニンが毛全体に行きわたることで生まれます。猫の毛色を理解する鍵になるのが「アグーチ遺伝子」で、これが働いている状態(A)では一本の毛に明暗の縞が入り、地肌に近い部分は明るく毛先が濃いタビー(縞模様)になります。

これに対して、アグーチ遺伝子が劣性ホモ(aa=非アグーチ)になると縞の構造ができず、毛の根元から先まで黒いユーメラニンで満たされ、全身が黒一色のソリッドブラックになります。黒く見える猫の土台は、この非アグーチ(aa)という状態です。さらに色の濃さを左右する遺伝子(B・D)が関わります。

遺伝子状態毛色への影響
アグーチ(A/a)aa(非アグーチ)縞が消えて全身単色になる土台
B遺伝子B-(黒)ユーメラニンが黒く発色しブラックになる
B遺伝子bb(チョコ)/blbl(シナモン)黒みが弱まり茶系の単色になる
D遺伝子D-(濃色)色が濃く出て真っ黒に見える
D遺伝子dd(希釈)黒が薄まりブルー(灰色)になる

この表からわかるとおり、真っ黒に見えるためには「非アグーチ(aa)」「B遺伝子で黒」「D遺伝子で濃色」が重なる必要があり、どれかがずれると灰色や茶系の単色になります。

真っ黒になりやすい品種一覧表

黒は多くの猫種で認められた毛色のため、「黒い個体が存在する品種」は意外に多い一方、「黒しか認めない品種」は限られます。代表的な品種を、黒の位置づけと目の色の傾向でまとめると次のようになります。目の色は個体差があるため、あくまで一般的な傾向です。

品種黒の位置づけ被毛目の色の傾向
ボンベイ黒一色のみ(品種の定義)短毛・光沢のある漆黒金銅色(ゴールド〜カッパー)
アメリカンショートヘア多数の毛色の一つとして黒あり短毛ゴールド・グリーンなど
ブリティッシュショートヘア黒を含む多色短毛・厚い被毛ゴールド・カッパーなど
スコティッシュフォールド黒を含む多色短毛〜長毛ゴールド・グリーンなど
メインクーン黒を含む多色長毛ゴールド・グリーンなど
ノルウェージャンフォレストキャット黒を含む多色長毛グリーン・ゴールドなど
ペルシャ黒(ソリッドブラック)あり長毛カッパーなど

純粋に「真っ黒だけ」を狙うならボンベイが筆頭で、それ以外の品種は黒い個体を選ぶ形になります。長毛種でも非アグーチ(aa)が成立すれば全身黒のソリッドブラックは生まれます。

ボンベイなど代表的な黒猫品種

ボンベイはアメリカで生まれた品種で、1950年代終盤から育種が始まり、1976年にアメリカの猫種登録団体CFAで公認されました。漆黒のヒョウのような見た目を目指し、セーブル色のバーミーズと黒のアメリカンショートヘアを交配して作出された歴史があります。

ボンベイの最大の特徴は、根元から毛先まで真っ黒で光沢のある短い被毛と、金銅色(ゴールドからカッパー)の目です。体重はおおむね3〜5kg程度で、筋肉質ながら中型に収まります。性格は人なつっこく賢いとされ、家族とともに過ごすことを好む傾向があります。黒一色という定義を持つ点で、黒猫の純血種を語るうえで外せない品種です。

ボンベイ以外では、ブリティッシュショートヘアやメインクーンなどの黒い個体も、ソリッドブラックとして安定した人気があります。これらは品種としての体格や被毛の特徴を保ったまま、毛色だけが黒になっているのが特徴です。

黒猫の目の色の特徴

黒い被毛の猫は、目の色がよく映えるのも魅力の一つです。ボンベイのように品種で目の色が固定されている場合はゴールドからカッパーの金銅色に限られますが、雑種を含めた黒猫全般では、グリーンやヘーゼル、ゴールドなど幅広い色が見られます。

子猫のときは多くがキトンブルーと呼ばれる青みがかった目をしており、成長にともなって本来の色へ落ち着いていきます。黒い被毛とのコントラストで、緑や金色の瞳が一段と鮮やかに見えるのが黒猫ならではの特徴です。なお、目の色そのものが健康状態を直接示すわけではないため、気になる変化があるときは見た目の判断にとどめず動物病院で相談すると安心です。

雑種の黒猫と純血種の違い

日本で見かける黒猫の多くは、特定の品種に属さない雑種(ミックス)です。これは非アグーチ(aa)という黒の土台が広く受け継がれており、品種を問わず黒い個体が生まれやすいためです。保護猫や里親募集で出会う黒猫の大半がこの雑種にあたります。

純血種の黒猫は、ボンベイのように品種の定義として黒が決まっているものや、多色を認める品種のなかで黒を選んだ個体を指します。両者の違いを整理すると次のとおりです。

観点雑種の黒猫純血種の黒猫
入手経路保護団体・里親募集が中心ブリーダー・専門店が中心
体格・毛質個体差が大きい品種の基準に沿いやすい
目の色グリーン・ゴールドなど幅広い品種により傾向が定まる(ボンベイは金銅色)
費用の傾向譲渡費用程度のことが多い品種・血統により幅がある

どちらが優れているという話ではなく、出会い方と特徴が違うだけです。見た目の黒さよりも、性格や健康状態、暮らしに合うかどうかを基準に選ぶのが現実的です。

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よくある質問

Q. 全身真っ黒な猫の品種は何ですか

品種の定義として全身真っ黒だけと決められている代表がボンベイです。アメリカで作出された短毛種で、根元から毛先まで光沢のある漆黒の被毛と、金銅色(ゴールドからカッパー)の目を持ちます。ほかの猫種にも黒い個体はいますが、それらは黒以外の毛色も認められているため、黒一色を品種条件とする点でボンベイは特別な存在です。

Q. 黒猫の品種にはどんなものがありますか

黒一色を条件とするボンベイのほか、アメリカンショートヘア、ブリティッシュショートヘア、スコティッシュフォールド、メインクーン、ノルウェージャンフォレストキャット、ペルシャなど、多くの猫種に黒い個体が存在します。これらは黒を含む複数の毛色が認められた品種で、そのなかから黒を選んだ個体が黒猫の純血種にあたります。長毛種でも非アグーチの条件がそろえば全身黒のソリッドブラックになります。

Q. ボンベイとはどんな猫ですか

ボンベイはアメリカ原産の短毛種で、漆黒のヒョウのような姿を目指し、バーミーズとアメリカンショートヘアを交配して作られました。1950年代終盤から育種が始まり、1976年にCFAで公認されています。全身が真っ黒で金銅色の目を持ち、体重はおおむね3〜5kg程度。人なつっこく賢い性格で、家族と過ごすことを好む傾向があります。

Q. 黒猫は雑種が多いのですか

はい、日本で見かける黒猫の多くは特定の品種に属さない雑種です。黒の土台となる非アグーチという性質が品種を問わず広く受け継がれているため、雑種でも黒い個体が生まれやすいのが理由です。保護団体や里親募集で出会う黒猫の大半がこの雑種にあたり、ボンベイのような純血種の黒猫はブリーダーや専門店が中心の入手経路になります。

Q. 黒猫の目の色は何色が多いですか

雑種を含む黒猫全般では、グリーン、ヘーゼル、ゴールドなど幅広い目の色が見られます。一方ボンベイのように品種で固定されている場合は、金銅色(ゴールドからカッパー)に限られます。子猫のうちはキトンブルーと呼ばれる青みがかった目をしていることが多く、成長とともに本来の色へ変わっていきます。

最終確認日と免責

本記事の情報は2026年6月16日時点で整理した一般的な情報です。猫の健康・体質・目の色の変化など気になる点がある場合、個別の診断や治療の判断は、かかりつけの動物病院など専門家にご相談ください。猫の品種基準や毛色の表現は登録団体や資料によって幅があり、目の色や体格には個体差があります。猫カフェの料金・営業時間・在籍猫などの店舗情報は変更される可能性があるため、利用前に各店舗の公式情報をご確認ください。

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