母猫を亡くした子猫や、道端で鳴いていた生まれたての赤ちゃん猫を抱えて、何をすればいいのか手が止まってしまう――そんな場面は突然やってきます。生後まもない子猫は自分で体温を保つことも、ミルクを飲む以外の生命維持もできません。最初の数日のケアが、その後の生存を大きく左右します。
生まれたての子猫に必要なケアは「授乳・保温・排泄補助」の3つ
生まれたての子猫の世話で命綱になるのは、授乳・保温・排泄補助の3点です。新生子猫は体温調節、栄養摂取、排泄のいずれも自力ではできず、母猫が代わりに担っている役割をすべて人が肩代わりする必要があります。特に保温は最優先で、低体温のままでは消化機能が落ち、ミルクを与えても受けつけません。まずは体を温め、次に授乳、その後に排泄を促す――この順番を覚えておくと迷いません。
子猫を拾った直後にやることは次の通りです。
- 体が冷えていればまず保温する(湯たんぽやペットヒーターをタオルで包む)
- 体重を量って記録する(成長と健康の指標になる)
- 牛乳ではなく必ず「子猫用ミルク」を用意する
- できるだけ早く動物病院で健康状態を診てもらう
牛乳(人用の牛乳)は乳糖が多く、子猫が下痢を起こすため与えないでください。
ミルクの作り方と授乳の間隔
子猫用ミルクは、ぬるま湯で溶いて人肌程度(37〜38℃)に調整します。熱すぎると口の中をやけどし、冷たいと消化不良や下痢の原因になるため、与える前に手の甲に一滴落として温度を確かめます。授乳は子猫を立たせた姿勢、もしくはうつ伏せで支えて行います。仰向けで飲ませると気管にミルクが入る誤嚥のリスクがあり危険です。
日齢別の授乳回数とおおよその量、間隔の目安は次の通りです。個体差があるため、量は子猫が欲しがる範囲で調整してください。
| 日齢の目安 | 1日の授乳回数 | 1回あたりの量 | 授乳間隔の目安 |
|---|---|---|---|
| 生後0〜7日 | 6〜8回 | 5〜10cc | おおむね2〜4時間おき |
| 生後8〜14日 | 4〜8回 | 5〜15cc | おおむね2〜4時間おき |
| 生後15〜21日 | 4〜6回 | 5cc〜欲しがるだけ | おおむね4〜5時間おき |
| 生後22日〜1か月 | 徐々に減らす | 離乳食を併用 | 食欲に合わせて調整 |
夜間も含めた頻回授乳が必要ですが、ぐっすり眠っている子猫を無理に起こす必要はありません。ただし生後14日ごろまでは、8時間以上ミルクを口にしないと低血糖を起こすおそれがあるため、長時間眠り続けている場合は様子を確認します。体重を毎日同じ時間に量り、1週間平均で1日7〜13gずつ増えていれば順調です。体重が増えない、減っているときは早めに動物病院へ相談してください。
保温の方法と適切な温度
新生子猫は自力で体温を保てないため、室温だけでなく寝床そのものを温めます。目安となる温度は週齢が上がるにつれて下げていきます。
| 時期の目安 | 寝床まわりの温度の目安 |
|---|---|
| 生後1〜2週 | 30〜32℃前後 |
| 生後3〜4週 | 27℃前後 |
| 生後1か月以降 | 24〜27℃前後(徐々に通常室温へ) |
湯たんぽやペットヒーター、ペットボトルにお湯を入れたものをタオルで包み、子猫が直接触れて低温やけどしないようにします。大切なのは、温かい場所と少し涼しい場所の両方を作り、子猫が自分で快適な位置に移動できるようにすることです。全面を同じ温度にすると、暑すぎたときに逃げ場がなくなります。子猫が広がって寝ていれば適温、身を寄せ合って震えていれば寒い、ぐったり口で息をしていれば暑すぎるサインです。
外で見つけた子猫は、発見時すでに低体温になっていることが少なくありません。体が冷たいときはミルクより先に保温を優先し、体が温まってから授乳に移ります。
排泄の補助のしかた
生まれたての子猫は自分で排泄できず、母猫が肛門周辺をなめて刺激することで排尿・排便を促しています。母猫がいない場合は、授乳の前後にぬるま湯で湿らせたやわらかいティッシュやコットンで、おしり(肛門と陰部)を優しくポンポンと軽くたたいて刺激します。強くこすると皮膚を傷つけるため、あくまで軽い刺激にとどめます。
排尿は1日複数回、排便は毎日〜数日に1回が目安です。授乳のたびに排泄を促す習慣をつけると、お腹の張りや便秘を防げます。3〜4日以上排便がない、お腹が硬く張っている、下痢が続くといった場合は、脱水や体調不良につながりやすいため動物病院に相談してください。
母猫がいない場合に注意すること
母猫がいない子猫を育てるときは、初乳(生後すぐの母乳)から受け取るはずの免疫が不足している点に注意が必要です。感染症にかかりやすいため、ほかの猫との接触は避け、世話の前後は手指を清潔に保ちます。ワクチン接種の時期や進め方は子猫の状態によって異なるので、動物病院で相談しながら決めるのが安全です。
人工哺育では、誤嚥・低体温・低血糖・脱水が大きなリスクになります。次のようなサインが出たら、緊急性が高いと考えて速やかに受診してください。
- ぐったりして反応が鈍い、呼びかけても動かない
- 体が冷たく、ミルクを飲もうとしない
- 口の中や歯ぐきが乾いている、白っぽい
- 下痢や嘔吐が続く、お腹が張っている
新生子猫の体調は短時間で急変します。「少し様子を見よう」と判断を先延ばしにせず、迷ったら早めに専門家へつなぐことが、小さな命を守る最大のポイントです。
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よくある質問
Q. 生まれたての子猫は何時間おきにミルクをあげますか?
生後2週ごろまではおおむね2〜4時間おき、生後2〜4週は4〜5時間おきが目安で、夜間も授乳が必要です。子猫が深く眠っているときは無理に起こさなくてよいですが、生後14日ごろまでは8時間以上飲まないと低血糖のおそれがあるため、長く眠り続けている場合は状態を確認してください。
Q. 子猫の保温はどのくらいの温度がいいですか?
生後1〜2週は寝床まわりを30〜32℃前後、生後3〜4週は27℃前後、その後は24〜27℃前後を目安に、週齢が上がるにつれて徐々に下げます。湯たんぽやヒーターはタオルで包み、温かい場所と涼しい場所を両方作って子猫が自分で移動できるようにすると安全です。
Q. 子猫が自分で排泄できないときはどうしますか?
新生子猫は自力で排泄できないため、授乳の前後にぬるま湯で湿らせたティッシュやコットンで、おしりを優しくポンポンと軽くたたいて刺激します。これは母猫が肛門をなめて促す行動の代わりです。3〜4日以上排便がない、お腹が硬く張っているなどの場合は動物病院に相談してください。
Q. 母猫がいない子猫を拾ったらまず何をしますか?
まず体が冷えていないか確認し、冷たければ湯たんぽなどで保温します。次に体重を量って記録し、子猫用ミルクを用意します。生まれたての子猫は体調が急変しやすいので、できるだけ早く動物病院で健康状態を診てもらうことが最優先です。人用の牛乳は下痢の原因になるため与えないでください。
最終確認日と免責
本記事の情報は2026年6月16日時点で整理した一般的な情報です。子猫の衰弱・低体温・脱水・感染症など、健康や医療に関わる個別の診断や治療の判断は、かかりつけの動物病院など専門家にご相談ください。猫カフェの料金・営業時間・在籍猫などの店舗情報は変更される可能性があるため、利用前に各店舗の公式情報をご確認ください。

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