里親募集サイトやペットショップで「茶色の猫」を探していると、明るいオレンジの縞模様もいれば、濃いチョコレートのような一色の猫もいて、同じ茶色でも見た目がかなり違うことに気づきます。茶色という言葉でひとくくりにされがちですが、その内訳はトラ柄・チョコレート・シナモンなど多彩です。ここでは褐色の被毛を持つ猫を、柄と品種の両面から整理して紹介します。
茶色の猫はトラ柄・チョコレート・シナモン系まで多彩
茶色の猫は大きく「オレンジ系の縞模様(茶トラ)」「チョコレート色の単色」「シナモン・ルディなどの暖色系」に分かれ、それぞれ毛色の作られ方が異なります。茶トラは特定の品種ではなく毛色のパターンを指す一方、チョコレートやシナモンは品種改良で固定された色名であることが多い点が大きな違いです。下の表で代表的なタイプを俯瞰してから、それぞれを詳しく見ていきます。
| 茶色のタイプ | 見た目 | 代表的な品種・例 |
|---|---|---|
| 茶トラ(オレンジタビー) | オレンジ地に濃い縞模様 | 雑種(ミックス)、アメリカンショートヘアなど多数 |
| チョコレート(単色) | 濃い茶褐色の一色 | ハバナブラウン |
| シナモン・ソレル | 明るい赤褐色 | アビシニアン、ソマリ |
| ルディ(ティッキング) | 1本の毛に複数の色帯 | アビシニアン、ソマリ |
| セーブル・ブラウンタビー | 焦げ茶〜暖色の縞 | ベンガル、メインクーンなど |
茶色の被毛が生まれる仕組み
猫の茶色い被毛は、色素のもとになる「フェオメラニン(赤〜黄系)」と「ユーメラニン(黒系)」のバランスで決まります。オレンジ寄りの茶色はフェオメラニンが優勢になることで生まれます。
2025年に発表された研究では、オレンジ色の被毛に関わる「オレンジ遺伝子」の正体がARHGAP36という遺伝子であることが特定されました。スタンフォード大学などの解析によると、X染色体上のこの遺伝子に欠失があるとオレンジの色素が作られ、欠失がないと黒い色素が作られます。茶トラがオス猫に多いのは、X染色体を1本しか持たないオスはその1本にオレンジの特徴があれば全身がオレンジ色になりやすいのに対し、X染色体を2本持つメスは両方に特徴を持つ必要があるためです。
一方、チョコレートやシナモンといった濃淡は、黒色色素を弱める別の遺伝子(ブラウン遺伝子)の働きで、本来は黒くなるはずの被毛が茶色や赤褐色に薄まることで生まれます。つまり「オレンジ系の茶色」と「チョコ・シナモン系の茶色」は、由来する遺伝子の仕組みがそもそも違うわけです。
茶トラ柄の猫
茶トラ(オレンジタビー)は品種名ではなく毛色のパターンで、さまざまな品種・雑種に現れます。日本でよく見かける茶色い猫の多くはこの茶トラ柄の雑種です。
縞の出方には、額にM字模様が出てサバ柄のように線が走る「マッカレル」、渦巻き状の「クラシック」、点状の「スポテッド」などがあります。純血種では、アメリカンショートヘアやメインクーン、エキゾチックショートヘアなどにも茶トラ(レッドタビー)のラインがあります。性格は品種や個体で異なるため、柄だけで性格を判断することはできません。茶トラ柄全般の縞模様については、別記事で詳しく解説しています。
チョコ・シナモン系の品種
濃いチョコレート色の一色を持つ代表的な品種がハバナブラウンです。頭の先から肢先まで光沢のあるチョコレート色のブラウンソリッドで、目はエメラルドのようなグリーン。19世紀にシャム(現在のタイ)から英国へ渡ったチョコレート色の猫がルーツで、1950年代に「ハバナ・ブラウン」と名付けられました。葉巻の産地ハバナにちなんだ名前とされています。
明るい赤褐色(シナモン〜ソレル)系では、アビシニアンとその長毛種であるソマリが代表的です。これらは1本の毛に複数の色帯が入る「ティックドタビー(ティッキング)」によって、光の当たり方で色が変化するような独特の暖色グラデーションを見せます。アビシニアンの公認カラーには、オレンジがかった茶色の「ルディ」や明るい茶色の「レッド(ソレル)」などがあります。
| 品種 | 茶色のタイプ | 被毛の特徴 |
|---|---|---|
| ハバナブラウン | チョコレート単色 | 短毛・光沢のあるブラウンソリッド |
| アビシニアン | ルディ・ソレル | 短毛・ティッキングの暖色グラデーション |
| ソマリ | ルディ・ソレル | 長毛・ふんわりした暖色グラデーション |
| ベンガル | ブラウンスポテッド等 | 短毛・野性的なロゼット/スポット |
茶色の猫の探し方
茶色の猫を迎えたい場合は、「特定の品種が欲しいのか」「茶色い見た目の猫であればよいのか」を先に整理すると探しやすくなります。ハバナブラウンのように頭数が少ない品種は出会える機会が限られる一方、茶トラ柄の雑種は保護猫として里親募集に多く登場します。
純血種を希望する場合は、健康状態や飼育環境を確認できるブリーダーや、譲渡条件が明確な保護団体を通じて探すのが基本です。茶トラ柄の猫にふれてみたいなら、各地の猫カフェで実際の毛色や性格を観察してから検討するのも一つの方法です。品種ごとの特徴は品種ガイドもあわせて参考にしてください。
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よくある質問
Q. 茶色の猫にはどんな種類がいますか
茶色の猫は、毛色のタイプで大きく分けられます。オレンジ地に縞模様の入る茶トラ(オレンジタビー)、濃いチョコレート一色のハバナブラウン、明るい赤褐色のアビシニアンやソマリなどが代表的です。茶トラは特定の品種ではなく雑種にも多く見られる柄で、チョコレートやシナモン系は品種で固定された色名であることが多いのが特徴です。
Q. 茶トラは品種ですか
茶トラは品種ではなく、オレンジ系の縞模様という毛色のパターンを指す言葉です。雑種(ミックス)にも純血種にも現れ、アメリカンショートヘアやメインクーンなどにも茶トラ柄のラインがあります。そのため「茶トラ」だけでは品種や性格は特定できず、性格は個体差で考えるのが妥当です。
Q. チョコレート色の猫は何という品種ですか
全身が濃いチョコレート色の一色をした代表的な品種はハバナブラウンです。短毛で光沢のあるブラウンソリッドの被毛と、グリーンの目が特徴です。シャム猫をルーツに英国で確立された品種で、頭数は多くないため出会える機会は限られます。
Q. シナモン色や赤褐色の茶色い猫はどの品種ですか
明るい赤褐色(シナモン〜ソレル)系では、アビシニアンと長毛種のソマリがよく知られています。1本の毛に複数の色帯が入るティッキングによって、暖色のグラデーションが生まれるのが特徴です。同じ茶色でも、チョコレート単色のハバナブラウンとは色の出方が異なります。
最終確認日と免責
本記事の情報は2026年6月16日時点で整理した一般的な情報です。被毛の色は同じ品種でも個体差があり、品種ごとの公認カラーの呼称は登録団体によって異なる場合があります。猫を迎える際の健康状態や飼育適性の判断は、かかりつけの動物病院など専門家にご相談ください。猫カフェの料金・営業時間・在籍猫などの店舗情報は変更される可能性があるため、利用前に各店舗の公式情報をご確認ください。

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